mobpop by inu

・コンセプト

何者にもなりきれない人間と、人間が作り出したような知能、機械。
人間の人を想う気持ち、出会いや別れを曲を通して追体験し、人間らしくなっていくような、そんな機械は、
機械的に暮らす現代の人々と、すこし近いところにいる。人間が近いところにいるのだろうか。
それでもそこで、音楽や言葉や絵画を描いて、手を持つ者として描いている人々と、
そこから人間の営為を学ぶ機械は、また近づいて、永遠の比喩のようにどこかで逢うのだろうか。
かぎりないはなしをして、同じ速さで歩きながら、いつか逢えるという願いをかかえて。

──inu

・レーベルによるリリースコメント

機械と人間は触れながら近づいて、埋めながらとなりで静かに歩いているように見える、現代において。

AIの達成の長期目標自体が「大きなAI」という、人間と同等の知性であるように、そもそも前提的に目的としているものでありつつ、差は今のところ埋まっていない。
それを埋めるのは当然技術者の技術的進展であるだろう。
同時に、サイエンスフィクションが予見的であるように、ひとの機械、AIへの認識、感情、柔らかさも、それを支えるものである。

その意味でもこの作品のコンセプトは美しい。

ペシミスティックにAIの搾取性、剽窃性、主体への侵犯が語られている。
それは事実であり、悪用する人間の悪意も含めて問題として聳えていて、特にイラストレーション、ヴィジュアルの領域において。

同時に、ひとの善意で扱われても、悪意に行使されても、AI、機械はひとしく、静かに、柔らかく人間を学んでいて、それはinuさんの音楽で述べられるような、ひとに近づく営為だろう。
Aiの主体的意思決定なのか、それは分からず、だか、柔らかく綺麗なものとして、人間と機械は近づいてゆく。

そしてこの音楽は青春譚であり、恋愛譚である。
二者の美しい物語である。
同時にハイパーポップ（以降の、もしくは隣接する）であり、ポスト・シューゲイズである。

解釈として、とても美しい。
ひとへの賛歌と悲しみが入り混じった音楽のようにも聴こえるし、AIに対する包むような優しい手のようにも聴こえる。

この音楽を、inuさんの物語を是非お聴き下さい。

──Siren for Charlotte

Tracklist

1.	hello	2:10

2.	mobpop	2:47

3.	hydrangea	2:38

4.	c (with the machine i trust)	3:32

5.	outro	2:37

Credits

released March 29, 2025

all music & lyrics : Inu
feat.
M4 知声

Catalogue Number : SIREN : 0018

License