ときめきトリオ by ときめきトリオ

それぞれがソロやバンドなどでジャンルを問わず活動する、はやしぽー、加納佐和子、サチによるユニット”ときめきトリオ”の、2025年5月に神戸space eauuuにておこなわれた公開ライブ録音を音源化。
ハンドパンのミニマルに反復する黙想的なフレーズ、ダルブッカの鋭く乾いたトライバルなビートに、不特定に差し込まれるシンセサイザーのノイズやグリッチと、無機質に淡く漂いリフレインされるボイスが合わさった類を見ない編成で、終始鳴り響く四つ打ちのスネアからミニマルに展開していくM3、情感豊かなリズムと呼応するように飛び交うシンセが印象的なM6、打楽器の変拍子の絡みから徐々に音の渦へのめり込まれるユニット名を冠したM7など、生楽器だけでも電子楽器だけでも表現できない絶妙な空気感、緊張感、一体感が随所に感じられる作品となっている。
どこかの並行世界に存在する民族音楽を想起させる、実験的でありながら魂の根幹を震わせるサウンドスケープ。